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2009年7月10日 (金)

逃げ切りならず - トウール・ド・フランス6日目

投稿者:そうりん亭ジャーナル 「りゅーらる」 :http://www.sorintei.com

トウール・ド・フランス6日目はスペインへ移動して ジロナ〜バルセロナ間181.5km。

Skakashi4c_2 レース展開と結果に入る前に、サンファルジョーのそうりん亭の隣の庭にできた歓迎の人形の写真をどうぞ。あ!それと、最初の記事で
この町へゴールする日を7月14日の革命記念日と書いてしまったが、これは翌日15日の誤りと判明したので、お詫びして訂正します。

さて今日のレースはカタロニア地方。
ジロナGirona はピレネー山脈が地中海へ落ち込む直前のまだ山の中の町。西暦778年のロンスヴォーの戦いはこの近くで起こった。このブログに連載中の「アーサー王伝説」とも関係があるので少しだけ触れる。

フランス文学の古典中の古典「ローランの歌」は、
Chanson_de_roland1 ンスヴォーの戦いをモデルにしている。フランク帝国の皇帝シャルルマーニュとサラセンとの戦いの叙事詩。実際はバスク人との戦いだったが、当時の十字軍を鼓舞するためにキリスト教徒のフランク帝国とイスラム教徒との戦いに作り替えられた。

2001年9月11日のテロとの戦いはニューヨークだったが、
8世紀のキリスト教徒のイスラムとの戦いはここピレネーで行われた。

ジロナはフランク帝国のイスラム防衛線の砦だった。


「ローランの歌」は中世の騎士道精神を示す典型として
「アーサー王伝説」と並ぶ西欧武勲詩の代表。

さらに言えば、
ヨーロッパ大陸でのシャルルマーニュ(カール)大帝の人気は絶大で、それを支える文学的作品に、「ローランの歌」があった。英国王朝の大陸への進出に他ならないプランタジネット王朝が、シャルルマーニュに対抗し、自らの王朝の正当性と権威を集らしめる為に「ローランの歌」に並ぶ武勲詩を持つ必要があった。実は、「アーサー王伝説」はそういった政治的必要に迫られて民間伝説を英雄譚に集大成、編集し直したというのが通説となっている。

Chansonderoland2ronsvaux シャルルマーニュの甥のブルターニュ伯ローランはイスラム軍との和平を受け入れ撤退を開始した
シャルルマーニュ軍の殿(しんがり)を務めるが、味方の裏切りに合いロンスヴォーで敵の大群に囲まれる。

角笛を
吹き鳴らして味方に知らせれば救われたのだがローランの気位が許さず、最後まで敵と闘い、絶命寸前に鳴らす。

ここにも名剣が出てくる。敵に奪われぬよう名剣ランダルをローランは岩に叩きつけるが剣は折れずローランは絶命する。

味方が駆け戻った時、12人の騎士全員とローランは敵の刃に倒れた後だった。

さて、レースの経過。今日のコースは、少し山に入ったジロナからまず海岸へ下る。山は最高で159m。さほど高くはないが上り下りの連続で厳しいレース。

海岸へ出る。この辺はコスタ・ブラバと呼ばれトッサ・ド・マールなど海水浴場が連なっている。ダリ、ミロ、ピカソ。20世紀前半の偉大な画家を3人、この土地が生みだした。

ダリが晩年を恋人のガラと暮らし絵を描き続けた小さな港町カダケスは岬にある。

179人の選手がジロナをスタートした時はゴールのバルセロナはどしゃ降りだった。まもなく、どしゃ降りは止み、バルセロナ郊外までは薄日も差し道は乾いていた。が、ゴールまであと40kmほどで雨が選手たちの顔を濡らし始めた。

先頭を4人が後続集団と1分14秒の差をつけて走る。フランス人2人。バスク人ツルカ。スコットランド人のダヴィッド・ミラーの4人は残り20km地点まで一緒だった。

しかし、昨日と似て、ダヴィッド・ミラーが一人突然スパートした。後続集団との差をぐんぐん広げてゆく。

雨で濡れた道路、特に白いペイントを横切る時は危険だ。それでなくてもこの地帯は松が多く松葉が道路表面を滑りやすくしていると解説していた。

残り10kmのところで4・5人が転倒した。 「アラシロ」と日本人の名前が上がった。

残り8km。バルセロナの市街に入ってからも10人ばかりが集団で転倒。スプリンターで今日の優勝候補だったベルギー人が倒れた。

残り2km。正面に壮大なパレスと噴水が見える巾50mもあるバルセロナ中心街の道路に入るや、チームを立て直した後続集団が一気に押し寄せ、先頭のダヴィッド・ミラーはたちまち捉まった。

最後の100mで、4番目を走っていたノルウエー人のトール・ユショフが力強くダッシュし首位を奪った。10位までが4時間21分33秒の同タイム。

バルセロナは人口150万。沿道は両側とも凄い人垣で大きな声援がCatalan挙がる。道に飛び出して自転車と一緒に駆けだす若者もいる。
地元のスペイン 人が健闘したが2・3着に終わった。

20km地点から最後2kmまで独り奮闘したダヴィッド・ミラーには敢闘賞が贈られた。

個人総合順位の首位3人は変わらず。新城は152位、トップとの差は13分44秒。別府は166位でトップとの差が17分49秒

チーム順位はASTANA, SAXO BANK, Columbia。

ポイントではトップのガヴェンデイッシュが96点。新城は転倒がたたってか30点のまま18位に。別府は18点で37位。

明日は、ピレネー山中が戦場となる。

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