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2009年8月10日 (月)

メジーユで青空骨董市

投稿者:そうりん亭ジャーナル「りゅーらる」:http://www.sorintei.com

Smezillefuukeic メジーユ Mezille はサン・ファルジョーの10km東にあるこじんまりした村で、窪地の中に昔のままの家が並んで風情がある。

かつては農家だったのだろうが、今はほとんどがパリ・ジャンの別荘で、冬はひっそりと静まり返り商店もパン屋さんとカフェーを除いてほとんどない。

普段はさらに10km先のトウッシーやオークセールに買い物に行くときに車で素通りするだけなのだが、昨日と今日は特別だった。

8月の8日と9日、週末の2日間にわたって、この地域で最大の青空骨董市が開かれた。

屋根裏のガラクタ市と違ってプロの骨董商人も店を並べるので、遠方からも大勢の人が詰め掛けた。バカンス中とあって英語やオランダ語も聞こえてくる。
Smewille8c
土塀が続く細い村の中の道にもスタンドが並ぶ。
復活祭のあたりからほぼ毎週のように近隣のどこかの村で青空市が開かれるが、これほどの規模のものは見たことがない。

出展者の数は優に100を超えるだろう。

年寄りから若者まであらゆる年齢層が来ている。

フランス人は何故、これほどまでに古い物が好きなのだろう?

日本人の僕はどちらかというと新しがり屋で、新しい物にこそ「創造性」があるのであり、古い物ばかりにこだわるのは創造性が無い証拠だなどと、時には骨董市などを毛嫌いし、屋根裏一掃市などの、ホコリと古物独特の臭いに嫌悪を感じることすらあった。

Smewille9c 薄汚れ、時代遅れとなった物を大事にする心理には二つあって、ひとつは単純に物への執着心で、長年使ったものを捨てるのが惜しいから、
フランスのように場所に事欠かない土地では屋根裏などに取っておく。爺さん、婆さんの使ってたものが埃にまみれてころがっている。

もうひとつは、良い物、美しい物は大切にされ、時間のフィルターに掛けられて残り続ける。

椅子、テーブル、箪笥などの家具類は、時代を生き抜いた実に良い物があり、こうしたものは新品より高い。

青空骨董市が人々に好まれるのは、「モノ」と人間が日常生活を通して交感してきた感情が、古物を見たり触れたりする時に、私たちの感覚に蘇り、昔の生活が
感情とともに蘇るからだろう。Stearaic

たとえば右の写真のような手洗いが並んでるのを
見た時、僕は遠い子供時代を思い出した。日本の家庭や学校などにも 、これと同じホーロー引きの手洗いで、蛇口を手で押すと水が出るタンクがトイレを出たところに吊るしてあった。

それはマルセル・プルーストがコルク張りの部屋に閉じこもって喘息の病身をベッドに横たえ死ぬまで書き続けた「失われた時を求めて」と同じ「時間への旅」を瞬時に可能にしてくれるのだった。

Smezille10c バカンス中で近隣から大勢のパリ・ジェンヌも来ていて、普段の田舎の村には見られない華やかさを添えていた。

不況のため今年はフランス人の45%は夏季休暇中もどこへも行かず国内で過ごすという。

パリから200km以内でこれだけ味わいのある田園風景に浸れるのはブルゴーニュならではないか。


この村の有名レストランの脇には小川が流れ、夏の渇水期には車も橋を使わず川を渡れる。

これと似たような浅瀬を、ジャンヌーダルクはシノン城へ行く危険な旅路で、何度かSmezillepont7 渡ったと地方史にある。

夜陰に紛れて、英国とブルゴーニュ兵士の監視の目を逃れるため橋を避け、浅瀬を渡ったのだ。


自分が住む村に自然の小川が流れているのはいい。


僕が幼年期を過ごした兵庫県養父群八鹿村も家の背後がすぐ小川だった。

Smezillepont8c


スタンドを出していても不景気の世の中では冷やかしがほとんどで買うお客さんは少ない。それでも、日がな一日スタンドの番をしているが満更退屈そうでも無く、楽しんで店番をしてる様子が感じられる。

露天市には素人も店を出せるが、商法上では、厳密には「売ろうという意図のもとに仕入て売る」と商行為となる。

我が家の屋根裏のガラクタを片づける分には消費税も乗せずに済むが、繰り返しスタンドを出す場合には商業登記や消費税の処理をしなければならない。

台所を飾った昔懐かしいホーローの水差しやコーヒー挽きも最近ではもうSlespotsc出払った様子で見かけなくなった。この辺の田舎の市では、まだ見かけるがお値段は相当高い。


村の中に収まりきれずSchamps2cに周りの畑にまで拡大した今日の青空骨董市でした。







あまりに可愛いのでつい買ってしまった木靴(サボ)。Ssabots1c


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コメント

こんにちわ。
こちら盆週間でわりとのんびりムードです。
相変わらず暑いですが。

フランス人は特に骨董好きなのですね。
のみの市とかそう言えばありますね。村はさすが風格がありますね。出し物も結構掘り出し物があるのでしょうね。
フランス人の45%がバカンスにどこにも行かなかったというのは驚きですね。
フランス人といえば女房質にいれてもバカンスは、というイメージでしたが(^_^;)
不況やはり世界的に大きいのですね。

投稿: KOZOU | 2009年8月10日 (月) 09時31分

こんばんわ(*^_^*)
日本はお盆でちょっとのんびりムードです。

お忙しそうですね。
どうかがんばられて軌道に乗ることはるか日本から応援いたします。
めのうさん、丁寧なコメントたいへんありがとうございました。
レスを書いていますのいつかご覧になってください。

投稿: KOZOU | 2009年8月13日 (木) 22時00分

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