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2017年4月 3日 (月)

ラ・ロシュフーコー「箴言」

たいへん長い間お休みしてしまいました。

ようやく少し落ち着きましたので、ブログを再開させて頂きたく思います。

「夏の山脈」の続きはぜひ完結させ電子書籍にしたうえで発表したく思っています。

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17世紀フランスはルイ14世の絶対王政により、中央集権化が進みヨーロッパで最も栄えた国のひとつになります。そのルイ14世がまだ五歳の幼児だった頃に、父の国王ルイ13世が没し、フランスは王妃アンヌ・ドートリッシュと枢機卿マザランによる摂政政治により統治されていました。

ヨーロッパ北方での30年戦争がようやく終結に近づいたにもかかわらず、マザランはスペインとの戦争継続を決定し戦費を徴税請負人により商人と農民から徴収しました。このため「法服貴族」と呼ばれたパリの高等法院の裁判官がマザランの政策に反対し、町人はバリケードを築いて反乱を起こします。

こうして1648年に起こった「フロンドの乱」は、一旦は法服貴族がマザランと和解したため収まりますが、パリ蜂起を鎮圧した王位継承者の2番目にあった大コンデ公が弟のコンチ公、義弟のロングヴィル公とともに三銃士により逮捕され投獄されます。フロンドの乱の支持者たちによる釈放請願がアンヌ・ドートリッシュに行われ1年後には釈放されますが、大コンデ公はずば抜けた軍人であり、北方戦線で大活躍をしてフランスの勇猛さによって大国の列に伸し上げた英雄でもあったので、マザランに反旗を翻し、ボルドーへ下って戦線を建て直し、パリへと攻め上がります。

大コンデ公と王子たちの反乱を歴史家は「帯剣貴族の反乱」と呼んでいます。

大コンデ公の右腕となって活躍したのがフランソワ・ラ・ロシュフーコーでした。

フランソワ・ラ・ロシュフーコーは1613年9月15日にパリで生まれ、1680年3月17日に

パリで没しました。

フロンドの乱は1653年に大コンデ公の敗北により終結しますが、ラ・ロシュフーコーはもともと文人肌の人であり人間観察を続け、マクシム Maximes というメモに纏めて出版します。初版は1665年に出ましたが、その後も版を重ね人々に読み継がれてきました。

フロンドの乱で大コンデ公に味方し、マザランとアンヌ・ドートリッシュそれに幼いルイ14世に反旗を翻したラ・ロシュフーコーはどんな人間観察をしたのか? 「マクシム 箴言」を少しずつ読んでゆきたいと思います。


Maximes  et Réflexions  morales - 1664

箴言と道徳的考察 - 1664



Réflexions  morales

道徳的考察

Nos vertus ne sont, le plus souvent, que des vices deguisés.

われわれの美徳はしばしば擬装された悪徳でしかない。

1
Ce que nous prenons pour des vertus n'est souvent qu'un assemblage de diverses actions et de divers intérets, que la fortune ou notre industrie savent arranger; et ce n'est pas toujoours par valeur et par chasteté que les hommes sont vaillants, et que les femmes sont chastes.

われわれが美徳と受け止めるものはしばしば様々の好意と様々な利益の集まりでしかなく、財産と手腕が手配できるものである。男が勇敢であり、女が純潔であるのは必ずしも価値とか貞節によるものではない。

2
L'amour-propre est le plus grand de tous les flatteurs.

あらゆる追従者のなかで自尊心が最大である。

3
Quelque découverte que l'on ait faite dans le pays de l'amour-propre, il y reste encore bien des terres inconnues.
自尊心の国で人はいくつかの発見をしたが、まだ未知の領域が残っている。

4
L'amour-propre est plus habile que le plus habile homme du monde.

自尊心は世界一巧みな男よりもなお巧みである。

5
La durée de nos passions ne dépend pas plus de nous que la duré de notre vie.

情熱の持続は寿命より長くわれわれに依存するものではない。




(つづく)

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